木戸口委員の御質問にお答えいたします。
まず、御案内のとおり、経済安全保障推進法の四本柱の一つでありますサプライチェーンの強靱化につきましては、国民の生存や国民生活、経済活動に甚大な影響のある物資の安定供給の確保を図るため、これまでに半導体、蓄電池、肥料などの十二の物資を指定し、昨年四月以降、各物資の所管大臣が民間事業者による生産設備の投資や研究開発等の百十六件の計画認定を行い、支援を進めているところでございます。
委員御指摘の具体的な成果につきましては、昨年四月に計画の認定をスタートしたばかりでありまして、物資の生産ラインの建設などに一定の期間を要することから現時点で一概に申し上げることは困難であるんですが、例えば一例を挙げますと、半導体の分野におきましては、二〇三〇年に国内で半導体を生産する企業の合計売上高として十五兆円超を実現することを目標に掲げておりまして、その実現に向けて既に二十四件のプロジェクトが進められております。
私自身も、先月、昨年十二月に計画を認定いたしました石川県の加賀東芝エレクトロニクス株式会社のパワー半導体工場を視察いたしましたが、半導体の量産開始に向けて着実に計画が進んでいることをこの目で確認してまいりました。
次に、もう一つの、もう一つの柱であります先端重要技術の研究開発支援につきましては、Kプログラムを創設いたしまして、これまでにAIや量子、宇宙、海洋等の分野に関しまして五十の重要技術を支援対象として選定し、昨年三月以降、六十一件の提案を採択し、先端的な重要技術の研究開発を推進しているところでございます。
いずれにしましても、経済安全保障推進法に基づくこれらの取組につきましては、経済安全保障法制に関する有識者会議、あるいは経済安全保障重要技術育成プログラムに係るプログラム会議などにおきまして、有識者の方々も交えてフォローアップした上で、経済安全保障の強化の観点からどのような成果が得られたか、国民の皆様に分かりやすく、木戸口委員の御認識、お立場もしっかり踏まえた上でお示しすることをしていく考えであります。