国交省さんが大変この問題にも真摯に取り組んでいただいている、私もそのように感じておりますけれども、しかし、担当者も替わっていったりとか、指導をするというような今日の御答弁もありましたけれども、それでも流域自治体の首長さんたちから文書での確約といったことを求める声がございます。ですので、それだけ不安の声が大きいということも是非受け止めていただいて、文書を取り交わすことを是非御検討をいただきたいと思っております。
また、今のお話の中でも、モニタリング会議の話もございました。まさにこれは、川勝平太前県知事が水資源の確保、環境の保全、あるいは生物多様性といったことを訴えた成果であると私は感じております。こういった流域住民の声がなかったら、モニタリング会議もできなかったかもしれない。
それともう一つ、先ほどプラネタリーヘルスやネイチャーポジティブ経営についてもお話ししましたが、これもまさに、二〇二三年三月、生物多様性国家戦略を策定して、その基本戦略を実現するためにネイチャーポジティブ経済移行戦略といったものが策定されたということでございます。その観点からも、このリニア新幹線というものをもう一度評価し直す必要もあるんじゃないだろうかということも私は感じております。
また、最低でも、二〇一四年国交大臣意見や環境大臣意見では、文字どおり、影響を回避すると。回避というのは影響を与えないということですね。ここをやはり目指すべきだと思いますし、この国交大臣意見、環境大臣意見の大前提というのは崩してはいけない。農家の方々から非常にこのことは懸念の声が上がっておりますので、是非。
また、もう一言だけ申し上げますと、なぜ文書ということを彼らが言うかというと、地下水なんかは一年や二年で影響は出てこない、数十年後に影響が顕在化してくるといったことも懸念されるわけですね。だからこそ、担当者が替わってしまったりとか時代が変わってしまっても、やはり文書というものを、そういったところからも求めておりますので、重ねて、是非、文書での手交、文書の作成ということを求めたいと思っております。
次の質問に移りたいと思いますが、これは大臣にお尋ねしたいと思います。
物価上昇によってあらゆる資材が高騰し、また公共事業の入札においても、余り安過ぎると企業も利益を確保できないからということで、落札できないというような事態も発生しております。農水予算も物価上昇を加味しつつ増額していかなければ、なかなかそれぞれの事業ができなくなってしまうという可能性もあろうかと思います。
お配りした図表を御覧いただきたいと思います。
これは、令和五年度、令和六年度の当初予算、補正予算の合計金額。これを令和五年と令和六年で比較して、一・六%増、補正予算も含めて。先ほど金子恵美議員からもお話があったとおり、補正で増額対応というようなことになっていますけれども、増加率は一・六%ということになっております。特に、林野庁の林野関係予算というもので見てみますと、実はマイナス〇・九%で減額になってしまっているんですね。
このどちらも、消費者物価指数、これは乱暴に比較できるものでもないかもしれませんが、物価上昇率二・三%ですから、予算の増加率は物価上昇率に追いついていない、農水全体でも。林野についてはむしろ減額になってしまっている。特に林野の中でも、国有林の森林整備の事業費が賄えなかったり、先ほども申し上げましたが、入札が落札されないという事態が起きているとも伺っております。
農水省の予算、とりわけ林野庁の予算について、物価上昇分の予算増加がなければなかなか現場はやっていけないというようなことも考えられますけれども、農水省さんは財務省に対して、どのような物価高に係る予算確保の交渉を行われましたのでしょうか。