実はこれ、アメリカの方でも動きが出ているんですね。今日の私の質問があるからではないと思うんですが、実は、今朝の「現代ビジネス」のネット記事で、ロバート・エルドリッジさんという、今、政治学者で、元海兵隊の何か部長さんもやっていた有力な方ですが、この方が、アメリカは四十六年間、こうやって尖閣問題に弱腰を続けてきた、今こそ射爆撃場使用再開で明確なメッセージを出せと。アメリカの識者の中でもこの問題上がっているんですよ。私も日本で騒いでいます。それは、尖閣防衛に対して最も有効な作戦になるからなんです。
ただ、もちろんこれ、相手があることですから簡単ではないと思います。ただ、重要なのは、こういう外交交渉を行うこと自体が、尖閣諸島が日米同盟の対象地、つまり日本の領土であるということを世界に証明できるんです、歴史的にも。そうでしょう、アメリカの施設があるわけだから。それと、反対に、中国の領土的主張、歴史的根拠も何にもないのに、とにかく尖閣は中国のものだという主張を論破できるんですよ。
だから、これは合同軍事演習まで行かなくても、交渉すること自体が、尖閣問題について日本の主張を正当化し、中国の主張を論破できるという、こういう外交的な効果もあるということも含めて両大臣は是非とも検討してほしいし、そして、アメリカとの交渉の中で、アメリカにもこの意見があるわけですから、取り上げて、尖閣の防衛を果たしていただきたいというふうに思います。これ答弁は結構です、時間がないので。
防衛大臣は、さきの予算委員会の答弁で、尖閣視察についてこう言いました。現時点において予定はない、防衛省・自衛隊としてこの海域における警戒監視がしっかり維持されるよう努めてまいりたい。
他人事のような甘い認識なんですけれども、日本の尖閣の領土、領海、領空、こんな認識では私、守れないと思いますよ。尖閣は、改めて言うまでもなく、歴史的にも国際法上も日本の領土でありながら、もうサラミ作戦でもう既に領海と領空は中国に侵犯されて、いつ上陸されるか分からないという状況に陥っている、こう認識すべきです。日本の政治家と政府は、不退転の防衛努力がなければ、必ず近い将来私は侵犯されると考えています。
こうした現実的な認識に立って、日本の領土である尖閣諸島の防衛体制を確立するために、まず防衛大臣自ら自衛隊艦船で現場に赴いて、現地を視察して、そして隊員、職員を激励すべきだと思います。この政治的なリーダーシップがあって初めて尖閣諸島は守られ、そのプレゼンスこそが中国に対する外交力、抑止力につながると考えますが、防衛大臣の見解はいかがでしょうか。