先ほどの年金の説明だけに限れば年金局長の言っているとおりだけど、だけど、今、政策というのは全体で考えなきゃいけないわけだから、当然、今の大臣の答弁、まあ余り十分とは言えないけど、ちゃんと考えていけば答えは一つしかないはずなのでね。
そういうことで、じゃ、労働意欲をどうやってつくっていくかという問題にちょっと絡めて、最近のトピックスで、資料四を見ていただくと、こういう動きが出てきているということですよね。
三菱UFJ銀行が、定年再雇用の賃金、最大四割上げると、一千万円もいいですよと。これ、当たり前なんだよね。だって、六十五歳になったら急に給料下がるというのは、これ誰が決めたのかというと、在職老齢年金制度があるから稼いでもしようがないからねといって、会社側が賃金を下げちゃったわけですよ。在職老齢年金制度というのはないんだよと言われれば、一千万円だってもらえるわけですよ。これ、僕の知り合いでもいっぱいいるんですよ。六十歳とか六十五歳になったら急に半分以下の賃金になっちゃって、そうすると、もう何か働く気なくなっちゃうんですよ。それで急に老け込んでいって、それで病気になって医療費掛かるわけですよ。いや、本当にそうなのね。これが実態なんです。
だから、三菱UFJは一千万出しますよと。当たり前なんだよね。昨日まで働いていて何で急に自分の仕事の技術が落ちるわけないわけだから、ベテランのいろんな仕事があって、それは知的労働も含めて、エッセンシャルワーカーも含めてやっぱり熟練というものがあるわけで、それの評価がなくなっていくわけで、一律に下げるというのはね。まあ元々六十歳定年というのもおかしな話で、これは強制解雇なんですね、六十歳になったら解雇しますって、そういう制度も日本だけですからね。
そういうことを含めて、こういう動きが出てきている。で、これはやっぱり背に腹代えられなくなってきているわけですよ、会社も。要するに、少子高齢化で新卒者の割合が減ってくるわけですから、やっぱり使えるものは使うということで、働く人は、働きたい人はいつまでも働くということですよね。こういう当たり前のことを、何でこんな在職老齢年金制度という変なものをまだ維持しているかと。
根本的に改めないと、これ本当に、前にこの委員会でも資料出しましたけど、六十五歳以上の就業率は六〇%なんですよ、男性が。女性が四〇%と。要するに、両方合わせれば五割ですけどね、要するに五割以上の人が働いているわけですよ。それで、七十代の就業率も三割ぐらいなんですよね。どんどんどんどんみんな働いていく、当たり前ですよ、平均寿命は延びているんですから。
まあそれはともかく、このネット、日経のこの記事ね、つい最近出たんです。やっぱりどんどん変わっていくなという、こういうトレンドを認識していただいて、更にもう一度、福岡大臣、更にもう一度、今僕があえて付け加えた点も含めてもう一回、この在職老齢年金制度をどうするかと。慎重じゃなくて御意見を言ってください。