今大臣から、医薬品の業界というか、いわゆる経営側の御意見を伺っているというふうに今私理解したんですけれども、私は経営側の皆様とはさほどお付き合いがないものですから、医薬品産業で働く人たちとは密接に連携を取っております。この医薬品産業で働く人たちからたくさんの悲鳴とも言える声をいただいておるところであります。
医薬品メーカーで働く人は、この二十年間で約三〇%も減少しております。足下でも、個社の名前は申し上げませんけれども、リストラあるいは早期退職というのが行われております。賃金について見てみますと、賃金も、我が国全体としては三十年ぶりの高い賃上げというのができていると言われている一方で、医薬品産業では全体平均よりも低い賃上げにとどまっているというのが実態でございます。
そして、大変な重要な課題、大変重要な課題は、我が国の医薬品産業が創薬力を維持することが難しい状況になっており、将来の明るい見通しが、明るい展望が描けないというふうにたくさんの声をいただいているということであります。この医薬品産業の体力の低下は国家の危機だと思っております。
今日の朝のNHKニュースでも私も見たんですけれども、ちょっとこういうニュースがありました。アフリカのコンゴ共和国、ここにはサル痘の感染が拡大していると。ということで、熊本にありますKMバイオロジクスが開発した、これ天然痘のために元々は開発されたそうでありますけれども、このKMバイオロジクスが開発したワクチンが有効であるということで、コンゴ共和国に三百五万回分のワクチンを提供するということであります。これまでこのサル痘、エムポックスという病名らしいですけれども、一千人以上がもう亡くなっているということでありました。私はすばらしい取組だと思って、今日関心を持ってそのニュースを拝聴したところであります。
この赤澤大臣の所信に、次なる感染症危機への備えというのが所信に書いてございました。あるいは、退席されましたけど、城内大臣の所信にも健康・医療戦略というのが述べられておりました。感染症対策も健康・医療戦略も、どちらにとっても、研究開発力、創薬力を高め、薬の安定供給体制をしっかり構築していくことが欠かせないものであります。
私は、この七年連続の薬価の引下げ、そして中間年改定が、医薬品産業の経営及び働く人たちに大きな悪影響を及ぼしているとともに、将来性をも奪いかねず、ひいては国民の健康、安全、安心を脅かすことになると、深刻な危機を私は抱いております。
国民民主党は、十二月六日に、石破総理に薬価の中間年改定の廃止を求める要請をさせていただきました。即刻中間年改定をやめていただきたいと思っております。これは、与党の議員の皆様からもそういった意見があるというふうに私は承知しております。
この四大臣合意のお一人である赤澤大臣として、今後の薬価の中間年改定についての考えをお尋ねいたします。