局長、やらない理由というのは幾つもあるんですよ。福祉政策という観点で考えると、そこまではできないとか、ぜいたく言うなみたいな気分というのがあるんですけれども、それは明らかに、今後のサステーナブルな共生社会という観点からすると間違っているんです。もう人為的にやらなければいけない、その義務化をしないと、造ったスタジアムや劇場はずっと続くんだから。そうしたことは許されないということで、これはもう決断をするしかないと強く申し上げておきたいと思います。
同じことで、実は、税制改正で、文部科学省が劇場等々で固定資産税と都市計画税の特例措置の拡充を出しているんですけれども、これは今バツがついているんです。もうちょっと熟さないと駄目なので、国交省とちゃんと共管でやるようにというふうに言ってありますので、是非、来年度に向けて、文科省より国交省の方がこうしたことは詳しいと思いますので、強く要望したいと思います。
最後に、観光についてでありますが、能登半島の和倉温泉について、私も、党の災害対策本部の責任者として、選挙まではほぼほぼ毎週足を運んでおりまして、和倉温泉の皆さんとはずっと寄り添いながら対応しております。
二十一軒ある旅館のうち、解体をしなければいけないのが十軒、修繕中で営業ができていないのは七軒。二十一軒のうち、細々と営業できているのは四軒なんですね。そのうち、三軒が小規模、一軒は一番大きなところの一つですが、全館、フルじゃなくて、一部の五十室だけやっていると。ほとんど、状況じゃないんですね。この解体を予定している十軒も、解体が着手されているのは僅か二軒なんですよ。一年間たって二軒というのはどういうことなのか。もう全く理解ができない。
ある旅館は、大型の旅館ですけれども、亀裂が入って斜めに倒れている。ここはまだ公費解体の申請が受けられていないという。地元の自治体の、私は、失礼ながら、基礎自治体の能力というのは、本当に難しいし、業界の、解体事業者の問題というのもあるかもしれませんが、このことは何とかやはり国交省として、和倉温泉とか能登半島というのは、観光立国を進めていく上で大変重要な観光資源があふれているわけなので、そこをどれだけ本気になってやれるかだと思いますよ。
護岸のことは港湾局とか様々一生懸命やってくれているんだけれども、やはり、もうちょっとプロデュースしないと本当にもったいない。高齢化が進んでいるので、輪島の朝市も、あれだけ全焼してしまうから、どう立て直すのかというのは、国が真剣に考えて、観光庁としてどう関わって、国交省を挙げてどうしていくのかということをやらないと、このままだと大変厳しいと率直に言って思います。
そこをどうするか、観光立国のドル箱にできるかどうかというのは、金沢まで物すごく人が来ているわけですから、そこから先の和倉温泉だって、これは今、公費解体とか私費解体も入れて、解体であと丸二年ぐらいはかかる。それから建設ですから、営業再開はどんなに早くても三年以上かかると思いますよ。
ここをどれだけ加速化できるかというのは、まさに観光立国としてどう捉えるかというふうに、本当に腹を決めないとこれは本当に前に進まないと思います。すごく心配をしております。
観光庁次長、来ているので、その決意をお願いします。