日本維新の会、市村でございます。今日はよろしくお願いいたします。
先ほどから、今日は初めてという方がいらっしゃるんですが、私も、二〇〇三年、初当選した直後は内閣委員会でございまして、大変懐かしく思っているところでございます。
内閣委員会、当時は、警察と皇室という感じで、余り開かれない。それで、大ベテランばっかりですね、総理経験者とか。皆さん質問しないものですから、新人の私がほぼ質問時間をいただいてやっておりました。そのときに何をやっていたかというのが今日のテーマの一つなんです。まさにNPOの話をしていたんです。
NPOというのは何かというと、非営利組織ということなんですけれども、私は、これは、市場セクターそして行政セクターと並ぶ、非営利セクターというものは社会の三本柱の一つだ、社会システムとして共助のセクターを打ち立てなくちゃいけない、こういう思いでNPOの話をしておりました、内閣委員会を通じて。だから、そのための制度をつくらなくちゃいけない。
当時は、NPO、私にとっては民の公なんですね。民間の知恵とか迅速性とか柔軟性を持って公のサービスを提供する主体がNPOなんです。NPOセクターなんです。ですから、そういうものとして私はNPOの制度を打ち立てなくちゃいけないと。
当時はどうだったかというと、国家公益独占主義なんですね。この国は税金を使って公のことをやるんだということなんです。その根拠法が民法の三十四条であったんです。これを削除しなければならないということを、この内閣委員会を通じてしつこくしつこく毎回毎回やっていました。当時、野党でしたけれども、二期目のときに、二期目になってもしつこくしつこく内閣委員会でやっていたものですから、当時の財務省の方がいらっしゃって、もう質問をやめてほしい、答弁が大変なんだ、大臣の皆さんが困っている、だからちゃんとやる、確かにあなたの言うとおりだ、あなたの言うような社会にしなくちゃいけないということで、税の優遇措置も含めた新しい制度をつくりますということで、新しい制度ができたのが一般法人制度であり、新しい公益法人制度なんですね。
公益法人制度は、昔はまさに天下り先だったわけです。民法三十四条は何と書いてあったかというと、この国で法人格を取って公益活動をしたいならば、主務官庁というお上の許可を得なさいと書いてあったんですね。書いてあったんです、民法三十四条には。すなわち、この国では、許可は、基本的に禁止ですから、原則禁止で、主務官庁が認めたらオーケーというのがいわゆる許可ですよね。だから、この国で公益活動を法人格を取ってやろうとしたら、主務官庁というお上の許可を得なければできませんというのが民法三十四条の世界だったんです。
これではいけないということで、民法三十四条を削除した上で、今は削除されました、削除した上で、新しい公益法人制度といいますか、いわゆる非営利法人制度をつくらなくちゃいけない、こういうことで、実は二〇〇八年にでき上がったということであります。
ということで、今日、皆さんのお手元にも資料をお配りさせていただいているんです。
そうなってきますと、今日、なぜこの質問をしているかといいますと、三原大臣にはなるべく立っていただかないようにしますので、三原大臣のいわゆる所信表明の中で、いわゆるNPO法人という言葉遣いと、NPOという言葉遣いと、公益法人という言葉遣いというのが入っているんですね。じゃ、このときに概念整理はどうなっているのかということなんですね。
多分、この間、三原大臣がおっしゃったNPO法人というのは、恐らく特定非営利活動促進法による特定非営利活動法人のことをおっしゃっているはずなんですね。しかし、これをNPO法人と呼ぶと、じゃ、一体、一般法人制度ができた後の一般法人は何なのかとなっているわけですね。
実際に世間では、NPO法人は、特定非営利活動法人をNPO法人といって、一般法人をNPOと思っている人はまだ少ないと思います。でも、違うんです。概念は、今お手元に資料を渡しているように、一般法人こそがNPOなんです。NPO法人と呼ぶならば、一般法人こそがNPO法人なんですね。今日は法務省は来ていらっしゃらないけれども、当時、法務省がいわゆる一般法人の所轄ですけれども、法務省は当時、新しい非営利法人制度ということでこの話をしていたんです。まさにNPOですよ。
だから、これから是非とも、内閣府はまだNPO法人という言葉を使い続けておられるケースがよく見られるんですが、ほかの省庁では、私は徹底的にNPO法人潰しをしてきまして、もう違う、一般法人がNPO法人であるということでずっと言ってきて、ほかのところはちゃんと、分かりましたといってやってくれているんですね。ところが、内閣府はまだNPO法人という言葉を特活法人に、私は特活法人と呼んでいますが、特活法人に使い続けていらっしゃるので、こうなると概念が非常に分からなくなる。
だから、是非とも正しい概念に基づいてこれから用語を使っていただきたいというのが、今日私が三原大臣にお願いをしたい第一点。第一点というか、これ一点をお願いしたいという思いで大臣に今日お越しいただいて、立つのも大変だと思いますけれども、是非ともお答えいただければと思います。