社会経済情勢等を踏まえて必要な対応を行うのであれば、引下げじゃなくて引上げじゃないですか。この五年間の物価上昇で、生活保護世帯を始めとする低所得者世帯は本当に暮らしが大変です。深刻な状況となっています。
どれだけ厳しい生活に追い込まれているのか。私は福岡県の北九州市が地元なんですけれども、小倉の方で保護受給世帯の方の声を聞いてまいりました。
例えば、男性七十五歳。七十五歳になって保護費が下がり、最近は日に二食しか食べないようにしている、洋服類は数年間買ったことがない、それでも、冬になって厚手のシャツを買おうと思ったけれども高くて買えない、百円ショップで靴下を一足だけ買った、こういう声です。
十歳の娘さんがいる母子家庭、四十八歳の女性の方です。スーパーで値下げになった弁当をまとめて買って娘と分けて食べている、パンも前日の売れ残りをまとめて六個百五十円のものを買って食べている、最近三年間、売れ残りばかり食べている、せめて娘の誕生日ぐらいは祝ってあげたいと。
そして、多くの方はこう言っています。寒いけれども、エアコンを使用せず家でコートを着ている、風呂も週一回程度にしている、暖かい家で暮らしたいと思っている。物価高騰で、本当に買物に行くたびにレジでどきどき、そして価格を見てびっくり、こういう状況が低所得者、生活保護世帯を襲っているわけですよね。こんな中で、血も涙もないような、保護費削減のような意見を出すべきじゃないですよ。
大臣、伺います。
特例加算の廃止、そして引下げや従前保障の措置を解消すれば、これはもう心身を傷めてしまいます。冬場の時期、倒れてしまいます。そう思いませんか。引下げではなく、やはり生活保護基準というのは、これだけ物価が高騰しているんです、引き上げるべきです。財務省はそう言うけれども、厚労省としてそういう立場を堅持していただきたいと思いますが、いかがですか。