私も政治家でありますので、渾身の若づくりでありますが、もう既に六十四歳に今日なったということであります。わざわざ触れていただきまして、誠にありがとうございます。
石破政権では、アベノミクスの成果の下に岸田政権が進めてきた取組を着実に引き継ぎ、更に加速、発展させるということで、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現していくことを目指しております。
御案内のとおり、骨太方針などで、最低賃金については、岸田政権が二〇三〇年代半ばに千五百円という目標を掲げ、それを前倒しをするということまでうたっておられました。我々、発展、加速という意味で、二〇三〇年代半ばに千五百円を、期間を半分程度にして、二〇二〇年代に実現するという高い目標を掲げ、これに向けてたゆまぬ努力を続けることとしたところです。
是非、國場委員にも御理解いただきたいのは、國場委員の御地元でも、最低賃金はまだ千円に達していません。四十七都道府県で、実は、昨年というか今年ですか、千円に達したところというのはまだ十六しかありません。三十一県において千円に達していないんです。
これは本当に委員の皆様にも共有いただきたいんですけれども、千円という最低賃金はワーキングプア水準なんですよ、実は。つまり、年収二百万円がワーキングプアです。五十週、週四十時間働き、二千時間働くとすると、その二千時間で割り戻すと、年収二百万円のワーキングプア水準というのは千円なんですよ。それに達していない方というのは、そのワーキングプアの定義からいって、生活保護を受けずに働くという尊い決断をいただいても、今の最低賃金水準のせいで暮らしていけませんという方たちになります。
これは、もう数字を厚労省に聞いていただけば、九百五十二円の最低賃金近傍で働いておられる沖縄の労働者の方が何人いるかは何万人とすぐ出てきますが、その方たちが今そういう状況に置かれているということは是非御認識いただきたく。
更につけ加えれば、二百万円のワーキングプア水準というのは物価上昇が始まる前ですから、今でいったらもうとても暮らしていけないという水準に三十一県の最低賃金近傍で働いておられる方たちは置かれているということがあるので、経営者の皆様に賃上げ原資を稼いでいただくこともとても大事ですけれども、片やに、やはり鳥取県もそうです、沖縄県、先生の御地元もそうです、私、選挙のたびに手を握られて、暮らしていけるようにしてくださいという方たちがおられるんですよ。その声は、我々、やはり無視できませんね。ということがあるので、これを急いでやっていかなきゃいけない。
ただ、経営者の皆様にも元気を出していただかなきゃいけないので、我々、やろうとしていることは、十一月の二十六日に石破政権初回となる政労使の意見交換を開催し、総理から、私を中心に関係閣僚と協力して最低賃金引上げのための対応策を来春までに取りまとめろと言われました。
その中では、今回の経済対策にも相当盛り込んでおりますけれども、賃上げの原資となる、賃上げ原資を稼いでいただく、企業の稼ぐ力を継続的に高めるため、持続的、構造的賃上げに向けた価格転嫁等の取引適正化の推進ですとか、それから、省力化、デジタル化投資の促進、人への投資の促進及び中堅・中小企業の経営基盤の強化、事業承継の支援とか、そして、成長の支援といった生産性を向上させるための支援策、下請法の改正などについて、更に具体化をしていき、少しでも多くの経営者の方たちが、よし、賃上げ原資を稼いだからしっかり賃上げしていくよという気持ちになっていただけるように、石破政権挙げて全力で取り組んでいきたいというふうに思っております。