国民民主党の玉木雄一郎です。
三年半ぶりの農水委員会での質問になります。御無沙汰いたしております。
まず、江藤大臣に、心から、農水大臣再任おめでとうございます。まずそのことを、慣例で申し上げているのではなくて、心からそう思っていますので、是非頑張っていただければなというふうに思っております。
今日、まず冒頭、農業者の所得、手取りの話をしたいと思います。
基本法ができまして、いろいろなことが書いてあります。スマート農業をやろうとか、輸出を増やしていこうとか。いいことだと思いますが、私は、肝腎な農業者の所得を他産業に比べてどう上げていくのかという基本が抜けているんじゃないかということを一番心配しております。
昭和三十六年に農業基本法ができた際に、第一条にどう書いてあるかというと、このように書いてあります。政策の目標、「農業の自然的経済的社会的制約による不利を補正し、他産業との生産性の格差が是正されるように農業の生産性が向上すること及び農業従事者が所得を増大して他産業従事者と均衡する生活を営むことを期することができることを目途として、」これが、昭和三十六年に農業基本法を作ったときの第一条に書かれている文言であります。
あれから随分時間がたって、振り返ったときに、じゃ、今、農業従事者の所得は増大したのか、他産業の従事者と均衡する生活を営めるようになっているのかどうか。一番最初に農業基本法が問うたこの目的は、政策目的は果たして達成されているのかということを改めて考えなければいけないと思っています。
新しい基本法に、今度また法律も出るんでしょうが、適正な価格転嫁で、ある意味、消費者に御負担いただきましょうと。そのことによって農業者の所得がある程度増えていく、これも私は必要だと思います。また、スマート農業を始めとして、あるいは大規模化も含めて、生産性の向上とか農業者自身の工夫をしていく、それももちろん大事だと思います。
ただ、この間ずっと欠けているのは、じゃ、政府は、国は何をしているんだと。農業者の所得の向上に対して、じゃ、国や政府は何をしているんですかというところが私は欠けてきたのではないかなと思っています。
そこで、江藤大臣が副大臣だったときのこと、覚えていらっしゃいますかね、二〇一三年だと思います。そのときに、自民党の農林部会、これは小里先生が部会長だったと記憶しております。江藤大臣は当時副大臣で政府におられて、大臣は林大臣だったと思いますけれども、そのときに、いわゆる十年間で農業者の所得を倍にしようと。二〇一三年ですから、十年たつと、もう今なんですよ。倍になっていますかね。
伺います。
新しくできた基本法と、そして年度末までにまとめるとされている基本計画、そのことによって農業者の所得は増えると断言できますか。あるいは、十年前に言った、農業者の所得は倍になりますか。大臣の答弁を求めます。