午前中に上月先生から、米政策の進め方全般について御質問いただきました。
まず申し上げておかなければならないことは、米に限らず、あらゆるものの値段というものは市場で決まるものでありまして、政府が価格に介入するということは、これはあってはならないことであるというふうに認識をいたしております。
この米について申し上げれば、高過ぎれば当然家計を圧迫しますので消費者の方々は大変困る、その気持ちはよく分かります。しかし他方、上がり過ぎれば、じゃ、ほかのものにしようかな、パスタにしようかな、パンにしようかなということになって、米離れになってしまうのもまた農家が困るということでありますから、このバランスを取るということは極めて難しい作業だろうというふうに思っておりますけど、やらなければならないことだと思っております。
米の備蓄についても御指摘をいただきました。
この活用ができないのかということでありますが、その気持ちは分からないではありません。そういう御指摘も随分いただいたというふうに、前の大臣のときにいただいたということを聞いております。
しかし、食糧法の第三条の第二項によって、備蓄とは何ぞやということはしっかりと規定されて、定義されております。米穀の生産量の減少によりその供給が不足する事態に備えて備蓄は行うのだということであって、価格が上がったから下がったから備蓄を使うということは、法の中には全く、食糧法の中に書いてありません。ですから、もし放出するということになると、この食糧法の法の定義に沿っていないということになるので、現下では極めて難しいということを御理解いただければと思います。
それから、日本酒のお話もいただきました。
これは大変難しいですね。やはり、売手としては高く買ってくれるところに買ってほしいのは当然なんで、酒米を作るよりも主食用米の方がいいかなと思う人もいるかもしれません。しかし、昨日もテレビ見ていたんですけれども、もう中国ではワインよりも、若者が日本酒をワイングラスでこうやってたしなむのがステータスだと言っていました。これがステータスで最もおしゃれなんだというふうに言っていました。有機の日本酒に至っては国内の五倍とかいう値段でも、輸出担当されましたからね、自民党の中で、よく御存じのことで。
ですから、この輸出戦略においても極めて日本酒、これ大変大事です。ですから、酒造好適米についても是非播種前契約をしっかりとしていただいた上で、需給のバランスが取れるようにしていただきたいなと思っております。
それから、小規模農家についても御指摘がありました。
小規模農家は大事です。とても大事です。面積は少なくても、例えばニッチな野菜を作ることによって高い収益率を上げている農家もたくさんおられますし、中山間地域に行けば、決して耕作条件は良くないけれども、この地域を守るために棚田を始めいろんなところでしっかり頑張っている人たちがいる。そういう人たちはしっかり我々も目くばせをして支援していく必要があるというふうに思っております。
それから、みどり戦略についても御指摘をいただきました。
これもしっかりやらなければなりません、我々法律も作ったわけでありますから、百万ヘクタールという目標も立てているわけですから。これについては、環境直接支払交付金、これを創設することを考えておりますので、この内容についてはまた部会長ともしっかり相談をさせていただきたいと思っております。